2002/4/28〜5/17
この作品についての感想をあちこちで聞いたり読んだりしましたが、いろんな愛の姿、あるべき場所やいたい場所の違いなど…観た方それぞれの人生に照らし合わせて受け取り方が違うようですね。
主人公は悩んでばかりで、いつも女性たちに先をこされて「がび〜〜ん」と来てる。それで激しい行動はおこさず、いるべき場所で生きていく。
そのあたりが青年館で見た『男役ファン』の友人たちに受けが悪いのかなぁとも感じました。やっぱり関ヶ原で血刀さげてるような、死ぬの生きるのという場面は、男役ファンには必要な要素なのかもしれませんね。ニューランドはけっして「カッコイイ」キャラクターではないから…。
私のような娘役ファンにとっては「女がきっちり書かれている、芝居らしい芝居」が好きなんだけど、通常の宝塚の作品ではそういうのは少ないですもんね。
男役の活躍(関ヶ原)を変に重視するあまり、女の書かれ方があまりにもショボいと悲しいんだけど、それでも男役さんのファンは喜んでるんでしょうか?そのあたりのツボの違いが、この作品の好き嫌いに影響しているんじゃないかなと感じました。
この作品は優花えりさんのサヨナラ公演でもありました。
青年館千秋楽、とっても素で普通に話すご挨拶の途中に涙ぐんで言葉に詰まってしまう姿を見て、私も泣けてきました。オペラグラスが曇ってしまって…。今までたくさん千秋楽を見てきたけど、こんなふうに寂しくて涙が出るのって初めてだなあ…
全国ツアーメンバーからも一緒に送ってもらって、皆に愛されて見守られて、とてもとても幸せそうでした。
でも、まだもうちょっと舞台で踊るところを見ていたかったなあ…。
初主演のゆうかちゃんを中心に、カンパニー1団となって作品世界を生き、愛し…。それを同じ空間で味わうことができるというのは観客としても宙組ファンとしてもたいへん幸せでした。
バウ・青年館で結構な回数を見ましたが、私にも千秋楽がベストでした。
ニューランドの最後の台詞「メイ…!」はこの公演に相応しい万感のシメでしたよ。ほんとうに素敵な公演を見ることができ、長く想い出にのこる日になりました。
いつもいい作品をありがとう>景子先生
最近失いかけていた宝塚への愛が、この作品のおかげでずいぶん蘇りました。