musetteの公演レポート

傭兵ピエール新人公演

2003/3.11

終演後のご挨拶で知ってびっくりしたのですが、今回から、かなみちゃんの期が長だったんですね。初舞台が「仮面のロマネスク」ですから、月日の流れのあまりの早さにめまいを感じるわ…

今回楽しみだったのは、かなみちゃんがどんなふうにジャンヌを演じるかということ。まりちゃんとは全然違う持ち味をどんなふうに生かしてくれるのかとワクワクして客席に着きました。
…うーん…なんだかかなみちゃんらしくなかったなあ。長の学年で首席でヒロイン、というお役目を優先しちゃったの…?と思えるような、入りきってない感じを受けました。うまい下級生と絡める部分がなく、そこもしんどかったのかもと思いますが。部分的にはよかったところもいっぱいあったのですよ。「おまえは捕らえられるだろう」のところとか。でも一貫して見たら、プログラムでもコメントしていた「ピエールの人生を自然に変えてしまうような雰囲気」等、あまり感じられず…救世主としても乗り切れないまま終わった感じでした。「チョー世間知らずー」でもなかったし。期待して見ているぶん、ちょっと厳しい感想になってしまいましたが、まりちゃんへのある意味「あて書き」な天然ボケジャンヌはいつもと違う難しさがあるのかも…。東京で誰か見てきて〜。

初主演・悠未ひろ君。男らしくなりましたねえ!たかこさんのブーツが短いなんてスゴイ。若いので荒くれ度はソフトですが、きっとピエールが18歳くらいのときはこんなだっただろうなあと思わせる雰囲気で、傭兵隊長(小隊長くらい^^;)の押し出しも十分にありました。
トマの七帆くんもさわやかで滑舌よく素直な演技。この新公の一番の収穫だったのでは?
ルイーズの咲花杏ちゃん…ドレスがぶかぶかでも、どんな台詞言っても子供にみえても、とってもかわいい…もって帰りたい。歌がちょっと弱いから、できれば歌のあるルイーズを和音美桜ちゃん、ヴィベットを咲花杏ちゃんというキャストで見たかった。和音ヴィベットは、貧相には見えませんでした…。
ヨランドの芽映はるかちゃんがさすが。ドレス姿も美しいし、お話をまとめ上げる威厳がありました。
カトリーヌの音乃いづみちゃん。準ヒロイン役で苦労していたこともありましたが、今回は衣装も映えてたいへん声も美しく、今まででいちばん良かったのではないでしょうか。
宙組の娘役ってば、みんなヒロイン苦手ねえ…。
男役でさすがだったのは、コーションの天羽珠紀ちゃんでした。
全体的に、「うまい子はうまく、下手な子はそれなり…」という、ちょっと個人差の目立つ出来で、途中でちょいと集中力が切れていたみたいです。東京はもっとバックラインを上げられるように頑張ってね〜>長の学年<