2004.1.21
東京公演の水さまランブルーズ見納めをしてきました。
役代わりのお稽古も進行しているということで、その影響か、ほかのところでも変化ありました。
CSでもたかこさんが言ってましたが、シモンさんはおやぢです。まずは小公女なたっちんのほっぺたをちょんとしたり、ベラにメロメロだったり。正しいフランスのおぢさんぶり全開モード。
マルト(音乃)、イベット(大海)もシモンさんに笑顔いっぱいで自分を売り込みますが、ベラがお愛想するともうシモンさんはメロメロ。マルト、イベットは「なによ、この女!」と言わんばかりにムッとしているのが面白いです。
衣装が運ばれてくるとカッサンドラが「ベラさんはこれ。こっちはパスカルさんの〜」というけど、主役のオセローの衣装ってないんでしょうかね??
第5場つづき。
サバティエと会ってるところをアルベールに見つかるところが銀橋での芝居に変わりました。ピンクのドレスがマントの間から見えても、もうあわてて隠したりはしません。赤い文字で「お粗末な復讐者」と書かれたのがよっぽど嫌だったのかなー>ご本人
アルベールは「こんなところに一人で…」といったので、一緒にいたサバティエは見えなかったんでしょうね。ヴィヴィアンヌには好都合。このピンクのドレスの時は前側も高い靴を履いているので、そのS字クランク猛ダッシュ、気をつけてね…。
前回のレポート「大劇場が終わって」では衣装が同じだし場面がつづくので同じ日だと思ってたのですが、「こないだのことは…」とヴィヴィアンヌが口止めを依頼しているので、数日前のことなんですね。「さっきのことは…」でいいんじゃないの??片方ならともかく、ふたりともブールヴァールと昼間のサロンで同じ服着てるのおかしいもん…。
第6場。
ヴィヴィアンヌ、さらに不自然な「ランブルーズ侯爵、またご出世ですって?」
ランブルーズの「ラ」どころか、ちゃんと名前はわかってるみたいです。…ギャンティーヌは用事もないといいながらわざわざそんなことを言い出すヴィヴィアンヌを変に思わないんでしょうかねえ。
侯爵がやってくると、ヴィヴィアンヌはお辞儀はするものの、妙齢の娘らしからぬ険しい表情。侯爵はそれに気づいているのかどうか…。ギャランティーヌが「現政府に盾ついた家族への目がようやく…」というのを受けて「ああ、そうだったね…」のようなリアクションをするのだから、自分が敵であるということをヴィヴィアンヌにもギャランティーヌにも知られてないとでも思っているのでしょうかね。
アルベールは、ひたすらヴィヴィアンヌとしゃべりたいだけです(^^;)。
第8場。
探し回るアルベールとニアミスしそうになり、紫頭巾で顔を隠しながら階段を降りてくるヴィヴィアンヌ。
「その情報、いくらで…?」。ただ聞いただけじゃなくて、サバティエが自分をどう見ているのか、試すような響きがあります。へえ〜そうなの。お金、ないんですね?「体があるやろ女には!」なんて言われたし、体で払う決心ついたんでしょうかね??
しかし甘く見てはいけない。サバティエ君に変化がありました!その方がパリの色男だ、サバティエ君!「最初からあなたに参っている」と言いながらヴィヴィアンヌにべたべた触りながらまわりを一周。なんとか耐えるヴィヴィアンヌ。でもやっぱり「汚らわしい!!」は激しいです。
兄の死については意外だったようで、「…え??」と声も出ません。そこへ、飲み干したグラスを「どうです、一杯…」と差し出すサバティエ君、ショックで隙だらけになったヴィヴィアンヌを強く引き寄せ、唇を奪おうとします。もうちょっとだ、がんばれー!
…すんでのところで拒みます。サバティエ君は惚れてるからしょうがないとしても、ヴィヴィアンヌはやっぱり根性ないな…。まあ、聞くだけ聞いたし、いいんでしょう。しかし、払えなくて聞けなかったら、この先どうやって復讐する気だったっんでしょうねえ。
階段ダッシュのヴィヴィアンヌ。
グラスを拾う後ろ姿のサバティエ君がなかなかいい感じ。ジルダが「ねえ…」と近寄っても顔も見ないんですよね。来るもの拒まずだがジルダが好きなわけでもないサバティエ。ちょっと投げやりになって上手袖にはけるシルエットがきれいです。
街をさまよい、パリ中の男に背後から突進しては激しく裏返してまわるヴィヴィアンヌ。裏返さなくても正面から行けばいいじゃない…。それに、ランブルーズ侯爵はそんなに大きくないよ〜。そこに気づいたかヴィヴィアンヌ、夢大輝ちゃんの後ろで「今度こそ…!」と構えてから裏返しますが、やっぱり違います。
舞台奥、悪の権化のようなランブルーズ侯爵のイメージ。ヴィヴィアンヌにはあんな顔に見えているんでしょうねえ、いやー水ランブルーズ様、あんまりすごい顔なんでびっくりしました。
あの場面、お疲れでしょうね、ヴィヴィアンヌ…。
「お嬢さんできれいな人」は一人しか知らないルネ。きっとルネが見つけた抜け穴とか通らされて、アルベールは苦労してついていったんだろうなー。ここはもうブールヴァールだから、舞台の上下は関係ないですね、失礼しました。
前場からの激しい心の動きで、よろよろのヴィヴィアンヌ。
アルベールに「父も兄も暗殺されたの…!!!」と言い始めると、もう涙がボロボロこぼれてきて、叫ぶたびに顔中に涙をとび散らかして、びしょびしょになってます。立っているのも辛そう。
考えてみれば、恨みと憤りで泣くヒロインは今まであんまり例がないですねー。
しかし、あれだけ泣いたら頭痛くならないんでしょうかねえ…息もしにくくなるだろうし、あれだけ毎日演技に入り込んでいれば、心は生まれ変わっても(^_^;)体は慣れるものなのでしょうか。
ヴィヴィアンヌが悲しむほどアルベールは優しくつつみこんでくれます。
でも精神がとても健康なアルベールですから、敵討ちプランは文科系。
ヴィヴィアンヌのために将来を考えてあげるのはいいけど、観客としてはもうちょっとカタルシスが欲しいですよねえ。命の償いは命でしょう!完全なる荻田ワールドで大人の復讐劇を見てみたいなあ。
第12場、稽古場。
自分だけ着替えて出てくるヴィヴィアンヌ。アルベールは家にも帰らないで奔走しているのに…。
カッサンドラは「デズデモーナが替わったんだ」といわれて「あら」と見てますが、まえにサバティエに会いにカフェに来たときに、ジルダといっしょに顔は見てたと思うんですよね〜。あの「あら」は見覚えがある「あら」なのか、「ベラさんとはサイズが違うわね!」の「あら」なのか気になるとこです。でもミリー(芽映)は間髪入れずに「あたしが直しますから」。やっぱりサイズかい…?でもあの「ベラさんはこれ」って見せてたピンクの衣装は使えたんでしょうか??
サバティエは「旦那にはルネが世話になったみたいだし…」と懐中時計を今ごろになってかえします。最初にすったときにアルベールが「もういいよ」といったのは「時計もあげる」という意味だったの???アルベールにしてみれば、時計などたくさんもっていらっしゃるでしょうから、いいのか???
ランブルーズ侯爵は、ものすごく激しい嫉妬の炎につつまれて「おまえになり代わる日が来るのを願った」と血の叫びをあげています(涙)。なのに娘であるヴィヴィアンヌには興味がなかったんでしょうかねえ??
しかし一方では、ベラとあんなことを…。
退場する侯爵とヴェルネをじっと見るヴィヴィアンヌ。大劇場よりも、相手のダメージを推し量る目線を感じました。でもスカイステージの座談会によれば、ちっとも満足してはいないのだそうです(^_^;)。あんな程度の復讐じゃ、またどこかで画策されて今度は自分の命をとられるよ〜。
まあしょうがないんで、とりあえずハッピーエンド。
8年間ずっとそのままといったり、生まれ変わったようよと言ってみたり、…まさにご本人(^_^;)?