musetteの公演レポート

ファントム 新公

2004.6.1

釈然としないダイジェスト版でした…。

ナンバーを削ってつないだ台詞のみのファントムがどれだけしょーもないか。1人につき1曲歌う、しかも半分だけ、みたいなことするんなら、コンサートにしたほうがよかったんじゃないかと思うような感じでした。美しいシーンが全然ないんですよ。2幕最初の舟は見せてほしかったなあー。
台詞も細かくカットになってるので(変につじつまは合っている)、本公演を何度か見ている身には相当な違和感もありましたね。
昨日カットしたのか??というくらいしっくり来てなくてどの台詞もなんだか浮いていて、前回「スサノオ」新公のすばらしさと比較して悲しくなってしまいました。

八犬伝と同じく、書き割りのマンガみたいな演出でした。本公演とは違う部分もあるけど、元があれなんだから内面を掘り下げてほしかったわ…。
自分の仕事だけでもきちんとやれる達者な子も数少ないんですよね…。

七帆ひかる君も、芸風も声もまっすぐでとてもいいんだけど…もったいないなあ、せっかくの主演なのに。しっかり指導して伸ばしてあげてほしいです。
アリスちゃん。出てきた瞬間、まひるちゃんにとっても似てました。まひるちゃんよりも芝居心はあるんだけど、もっと伸び伸びできるとよかったのかも。あれだけのカットでめちゃくちゃになった中で芝居しろっていうのも難しいとは思いますが…。中高音はとても素直ないい声をしてました。歌ってる表情が明るいともっとよかったのに。

まちゃみと音乃いずみちゃんはソレリ、ソニア。
ナンバーで銀橋にちょこっと出てくるところでは、メルトゥイユ夫人とトゥールベル夫人のベルベット調のドレスが並んだので、私はしばしタイムスリップしました…。
新公ヒロイン経験者ともなれば、ナンバーの中ではやっぱり華やかですね(^^)。

ジェラルドは和涼華ちゃん。ヒゲはやして白髪にちょっとして、まるでジョン卿(^^;)。声は相変わらず不安定なんだけど、中身はよかったです。父子の歌のあとずっと涙を流していて、そこまでおっさんなら涙もろくてもいいかな…。
あの迫力でみんなの注目の的・暁郷ちゃんの警部はドスがきいていて『捕らえろ!』とか『追え!』とか、そりゃもう研2超えてました(^^;)。でもね、『撃っちまえ!』って…チンピラじゃないんだからね…。やたら濃ければいいというものでもないんだから、眉間のしわは必要なときだけにしようね(^^;)。

二幕のベラドーヴァと子エリックの出番の前には、バイトに精を出すたっちんと咲ちゃん。後ろのほうで小芝居してるのがもうかわいらしくってー!この二人は面白いわ。
ベラドーヴァ。
まずは肖像画のチェック。…なんと顔部分にアリスちゃんの顔のカラーコピーが貼ってありました。遠くからでも明らかにわかる、お粗末きわまりないつくりで…。貼ったところで、どうしたって似てないんだから、そんなおかしなことはしないでほしい。貼りたいなら角度くらいあわせてくれないと、とてもおぞましい肖像画です。
暗い芝居がじょうずなたっちん、ひとりで突っ走って、どす暗ーーいベラドーヴァになったらどうしよう(^^;)といらん心配をしていたのだが、まあ、あの流れではあのくらいでよかったかなと。声は当然すばらしいー!でも赤ん坊の抱き方が良くない。音乃いずみちゃんはちゃんとだっこしてるのに。ショールがなかったのはアクシデント??
子エリックの咲ちゃん、軽快でかわいい〜!!「おーい春風さん」もよかったし、男の子がちゃんとできるんですよ。しかしあれではエリックは4歳だ(^^;)。
笑顔が超らぶりーなだけに、嘆きも悲痛に見える(^^)。身の上話のナンバーはノーカットでした。
でもその直後の白ロングブーツのエリックダンシングはカット。あそこは要らないからいいです(^_^;)。

ここらで、ぶつ切りの本編はどうでもよくなってしまった私。もう最後にとびましょうね(^^;)。
白いエリックに抱きつくクリスティーヌ。…お舟はないの??前がセリ下がってるのはなに??
…なんと、ほほえみあう母子がせり上がってきました(@@;)。
そんなことされたら主役なんて見てるヒマないやん!!子エリックはマスクも傷もないきれいなお顔。
だったら青年エリックもとろうよ…。
東京公演ではもう少し構成もマシになるのかなぁ…???