2004.1.16
http://iemon.com/web/index.html
蜷川演出「嗤う伊右衛門」の女性限定試写会に昨日行ってきました。
北野武作品「Dolls」といい、なんだか赤い日本映画には試写会が当たるんですよね…。
唐沢君と小雪さんが舞台挨拶に現れたとき会場は「えっ、うそー!!!」といううれしい悲鳴につつまれました。大阪で生の芸能人に会える機会ってそうないですからねえ。
しかし大人なんだし、インタビューくらいちゃんと答えなさい>唐沢君っ
今回の設定は、お互いを想いあうばかり(しかも自分がどんなに愛されているかは気づいていない)に騙されてしまったお岩と伊右衛門。相手が幸せなら自分も幸せ、と身を引くところは山本周五郎かO.ヘンリーか。
いやしかし、自分の大事なもののために大きな犠牲を払うときは、自分勝手にやってはいけませんよね。まあ、相手に「あなたのことで、私はこれこれこうしたいのですが、いいですね?」なんてお伺いなんぞ立てようものなら、即座に止められるに決まっているから聞かないんですけどね。
伊右衛門とお岩は大きな愛を得て、そのために愛を失い、最後にはまた愛を得る。あれもまた幸せだと思います。
『恨めしや〜』が、初めての愛の告白なんですよね。(もう少し芝居がよかったらなあ^^;)
お岩さん、傷を隠そうともせず、血まみれの心のまま市を歩く姿がとても美しかったです。
伊右衛門の上役の伊藤喜兵衛、「気に入らない」だけで周りを滅ぼしていく姿がランブルーズ侯爵と重なったわ〜(^O^;)!
やっぱり、命の償いは命であるべきでしょう>アルベール
演出はちょっとグロいところもあって、そういうのが苦手な私は涙でましたが、想像してたよりも全然劇場芝居ではなかったのでした。やっぱり劇場と映画の演出って違うものなのかなー。
江戸時代の夜の昏さってあんなものなのでしょう…みんな目がいいよねえ。
『四谷怪談〜左目の恋』のほうが好きでしたわ…。もう1回見たいなー。