公演関連レポート
映画「茶々〜天涯の貴妃〜」
自分の意思などおかまいなしにモノのようにやりとりされる女性たち。（「選べない」点では、男性もたいしてかわりなかったけど）
戦国時代の滅ぼし滅ぼされる嵐の中にいても
「自分の価値を自分で決める」
という、茶々の誇りに焦点をあてて描かれています。
まーー、そーいうテーマなら、タカコさんが茶々に起用されたのもわからないでもないかも。
ほら、役に「強さ」が欲しいからスカーレットやベル・ワトリングは男役がする、そんな感じ。
男役がやってるスカーレットがポスターになってると思うと、私なりの謎（なんの？）は少し溶けました。
だってほら、そんなふうにどこもディープ向けに解説してくれてないもん(笑)。
映画見るまでは「絶対にハナフサさんの役なのにどーして？」って思ってましたもん。
私の中ではNHK大河「秀吉」のときの19才の松たか子さんが、茶々ベストなもので(^.^;)。
あの時代の人間関係についてそこそこ知っていると、キャストはけっこう？？なところがあります。
どう見ても家康のほうが秀吉より若い(笑)。
いやまあ、NHK大河「葵徳川三代」の、ずいぶんとベテランだらけなキャストにも、めちゃめちゃ楽しませてもらったけど(笑)。
秀吉はかなり男前で「長身」。しかもおどけたところで、芸風は暗い(笑)。どこが猿なの？お市の方が生理的嫌悪感もつような人には見えなかったなー。むしろ柴田勝家のほうが下司にみえた(汗)。
いやー、好きなんですよ、渡部さん。でも原田美枝子さんと同じ場面でみたりしたら、大河「北条時宗」での、ものすごい屈折や恨みやなんやかやが思い起こされて。鎌倉時代ってほんと暗いなあと。そして寺島しのぶさんが加わったらもう情念の世界。達者な方が出ていて、とっても楽しい〜♪
老いてきた秀吉が、聚楽第で乱行・錯乱して茶々を呼び求めるシーンがあるのですが、こういうの素晴らしいです、渡部さん。
やさしく秀吉をひざまくらして包んであげる茶々。
あはは、「ファントム」そのまま。
というわけで、ここでも脳内に違う音楽が流れる私でありました…
そうそう、大坂城の中の金箔はったお部屋のセット、すてきな質感でよく作り込んであるように見えました。あと、茶々の着ていた鳳凰の刺繍のはいった打ち掛け！！もっとよく見せて！！
ところでこの映画、娘役ちゃんのファンにはぜひ見てもらいたいです。ホントおすすめ。映画館でなくてもいいからっ！
なぜならば、浅井三姉妹の茶々、はつ、おごうの子役たちが、素晴らしい！！私は、この子たちに1000円払えます！
ちゃんと浅井の血を引く、高貴で誇り高くて、さぞや美しくお育ちになるだろうというお顔立ち。
特に、茶々役の菅野莉央ちゃん。
グレートです。よくこんなにタカコさんにそっくりで素晴らしい子みつけてきたなあーーー！
お市の方の意思をうけついで妹たちを叱咤激励し、誇り高く激しい茶々。信長をにらみつけ、強い光を放つ目。こぼれる涙。 存在感も気力も、信長を圧倒するものがあった。
http://www.amuse.co.jp/artist/rio_kanno/profile.html
現在14才だそうです。ほーーー。ねえねえ、宝塚はいってトップ娘役やってみない？？身長はいくつなの？プロポーションはどうなの？？着物じゃわからんよ〜。
初は控えめなのでせりふが少なくて判断できないのですが、歳年少・おごうの山田夏海ちゃんもとてもいい演技で、おばちゃんの涙を誘いました。
http://www.central-g.co.jp/theatrical/2006/12/post_7.html
しかし生年月日見たらめまいがしますな…
大坂城の合戦のシーンではかなり血しぶきがあがるので、スイッチオフして見てました。あそこまで必要？
本多正信が変なジーサンに描かれてるのが不満だったわ…
あと、爆破される大坂城がちっこいモデルってはっきりわかることもちょっと寂しい(笑)。
ポスターや予告編とは違う世界がみれますよ。
もし迷っているなら、見て損はないと思います。
女性の生き方のヒントにもなるし（ちょっとムリヤリ？）。
大人茶々さま、下女に短刀をくだされるときの、手首が角度が男役でした(汗)。あれでいいのかなあ…某娘役ちゃんに話したら「えーっ、だれも言わなかったのかなあ」だって(^.^;)。
相方さんもチェックしなかったのか、力強いシーンだからあれでいいということになったのか不明(笑)。
あと、馬をおりるときには西洋風に左から降りましたね。
茶々〜天涯の貴妃〜
■公式サイト
http://chacha-movie.jp/
■キャスト
茶々：和央ようか
小督：寺島しのぶ
はつ：富田靖子
豊臣秀吉：渡部篤郎
徳川家康：中村獅童
織田信長：松方弘樹
お市の方：原田美枝子
千姫：谷村美月
茶々(子役)：菅野莉央
はつ(子役)：清水萌々子
小督(子役)：山田夏海
きく(子役)：尾崎千瑛
千姫(子役)：佐々木麻緒