[05/1/22]
もういい加減ルサンクが出てもいい頃だと思うので、お衣装の方は適当に(^^;)。…ま、気に入ったお衣装がないので、報告にも身が入らないし、観ててもいまいち乗り切れないこの公演です。
正塚演出ということで、ひどいものにはならないと思ってはいたし、実際嫌いな作品ではありませんが、初見で1日2観劇をした後で、思ったことは『2連続はせんでもいいな…』ということ。嫌いではないということと、好きというのは違うことなのだわ…と思った初見のわたし。『二人だけの戦場』とか『バロン』の「雉撃ちの丘」とかああいう演出が欲しかったなぁ……。
最初から主役の二人がハッピーエンドになるように仕組まれた芝居なので、期待した『胸が締め付けられるような切なさ』というのは本当に皆無。公演回数を重ねてきて、やっと切ないなぁ…と思えるようになってきたのですが、それはお話の本筋にはあまり関係のないところのこと。アリスンを見送るアレンに涙するのは勝手に働くこの脳みそがいけない(^^;)。
■花總さんの登場は1場bのオープニング後半から。ここは開業当時の華やかなりしころのステラマリスの夜会風景。とすると、この場では役名こそステイシー・ランカスターだけど、ただのイメージですよね。
黒いストラップレスのドレスの上にシャンパンゴールド系の柔らかな玉虫のように光やしわの加減で見た目を変えるチュールドレスをかぶせてあります。時代考証としてはアールデコの辺りでしょうか?髪型は芝居ではここだけの夜会巻き風アップスタイル。
オープニングはここしばらくの正塚演出常連の平沢智さんが振り付けです。
■2場から8場まで花總まりさんともあろう方が着たきりスズメです。たぶん1着を着続けた最長記録。
コンシェルジュの制服です。ジャケットは燕尾スタイル、左の胸ポケットにはホテルステラマリスのロゴが入っています。スカートはロング。黒の発色が大変きれいです。ベストとタイはオペラピンクかな?お茶会でお気に入りのお衣装だと言ったのがこのお衣装です。
それって花總さんご自身あまり気に入ったお衣装はないってことでしょうかねぇ(^^;)。すっきりと着こなしてて見ている方も落ち着きますね(^^;)。お仕事のときの髪型は後ろに一束にまとめると決めてあるようです。
グリーン夫妻やプレスコットさんに手渡すステラマリスのパンフレット。なかなかよく出来ているようです(^^;)。
そうそう、8場の人工呼吸。あれはいけません。首にタオルを入れたのでは気道確保はできません。入れるなら肩下に入れましょうね。>リンドンくん
■9場aビーチ。型抜きクッキーを抜き取ったあとのような襟周りのタフタ風生地のアップルグリーンのワンピース。しかもハイヒールといういでたちで岩場をお散歩してきたらしいステイシー。さすがは地元っ子!と言いたいところだが、いくらなんでもその靴では無理があると思います。光沢のあるハンカチもイヤだわ…。上品なリネンのハンカチでちょこっと刺繍とかレースが施してあるようなものではなぜいけなかったのかしら…(+_+)。
そうそう、この場面は密かにウィリアムとペアなんですね。ウィリアムは光沢のあるベージュのスーツで、ポケットチーフがアップルグリーンなんですわ(^^;;;;
■前場ラストで「ワークシェアリング!」と叫んで下手袖にはけて、9場bホテル内では舞台奥から出てきます。コバルトブルーなワンピーススーツ。スカートの裾と襟周りはレースで縁取ってあります。9場aからここまでに舞台上では相当な時間が経ったのでしょうねぇ…。ワークシェリングを従業員の皆さんに承知させるのに、支配人も苦労されたのでしょう。
で、この姿で娘役史上初(宝塚初か?)と思われる目眩(?貧血?)で地面に倒れて、そのまま大泣きするんですね。ぶっ倒れた後、そんな直ぐには泣けないと思うんですけどね(^^;)。そこはさすがは花總まり。うそ泣きではないんですね。
足元はビーチと同じパンプス。プログラムで使用しているオフホワイトとベージュのコンビのパンプスです。(負債があって結婚だって伸び伸びになっているくせにくせに靴はシャネル)
デュエットし終わった二人のところへアリソンが尋ねてきたと告げにくるアレン。二人の様子を目の当たりにしたアレンの一瞬の表情に(余裕のある方は^^;)ご注目ください。切ないですね。
だいたいこの人、物分りがよすぎます。確かに「後悔したまま俺の横に座るな」というのは本音でしょうよ。でも、いいじゃないの。ウィリアムは所詮イギリス人。特別保護区に指定されることが決まったステラマリスにウィリアムは居続ける必要はないはず。しかもステイシーにイギリスまで追いかけていくようなバイタリティなんてないんだから、この場だけ見てみぬふりをしておけば、相当な温度差が二人にあったとしても、元の鞘に収まったんですよ。それをちょっといいかっこするから、横からさらわれちゃうのよ。ステイシーだってウィリアムだって若気の至りというにはちょっと年取りすぎ。いい年した大人がいっときの情熱に踊らされて(そういう風でもないんだよね^^;)、会って間もない相手と突っ走るもんかしら?そこらへんがこの作品を嫌いじゃないのに大好きになれない理由かも。
■12場はお仕事着風パーティドレスなんでしょうか?右腰にゴールドの2連チェーンのかざり付き赤いベルベット風ロングスカートに襟周りにドレープをとった柔らかなブラウス。髪はひとつに束ねたスタイル。
■13場では12場の姿に襟なし燕尾ジャケットを羽織ります。
しかしマクファーソン先生の発見。ずいぶん学会の承認って下りるの早いんですねぇ(^^;)。
13場はアリソンの独壇場です。気高いセレブな彼女は心にいろんな想いを抱えながら、ウィリアムの行動を許し、ステイシーの存在も許します。そして自分は毅然と前をみつめて去っていきます。…まるでバスガイドのようなお衣装で(+_+)。…もっとセレブな衣装はなかったのかしら(+_+)。
どんなにセレブで気位の高い女性でもこんな場面は辛いはず。それは当然だけど、涙は落とさないのがアリソンだと思います。そういう意味では公演回数が浅いころの、想いをすべて押し殺して、きっぱりと振り切った風なさよならの方がアリソンらしいと思えます。涙を浮かべてもいいけど落とさないくらいの気丈さが欲しい。でも最近は感情の振幅が大きいのか涙がこぼれるんですよね。お芝居としての緊迫感はとってもあるし、もちろん悪いわけではないけど、でもアリソンはどんなに辛いことがあっても人前では絶対泣かない人だと思うんですよ>かなみちゃん
それでも、こんな風に密度の濃いお芝居を作れるキャストは今後ないかなぁと思うので、かなみちゃんの月組トップ娘役就任は大変喜ばしいことですが、宙組ファンとしては寂しい限りです。2番手娘役さんがしっかりしているとお芝居に広がりや深みが増しますからね。
以上、芝居はたった5点。『ゴースト』も点数は少ないし、割とつまんないお衣装ばかりでしたが、その『ゴースト』も真っ青なくらいつまんないお衣装です。
ショーも特にこれが!ということはないですねぇ。
■第3・4・6・7場
下手から薄汚いツギ当てだらけのぼろぼろのお衣装で登場しますが…本当に若いですね(^^;)。恐ろしいほどの若さです。とても大台を越えたトップ娘役とは思えません。
草野先生が「この子がイメージ」と提示した絵をそのまま再現したんだそうです。鬘の感じとか、ジャケットをちょっと抜いたように着ることとか。
ボーダーのフード付きシャツは『PUCK』の有りモノですかね。ジャケットの下にはもう1枚紺色の何か(^^;)を着ているようです。
■第8場
ぼろぼろのジジから淑女に変身するシーンです。
このシーンの娘役さん達にイメージを合わせて鬘は白い巻き毛な感じ。前髪だけが超ストレート。ピンクのメッシュがらぶりーですね。
お衣装もなんとなぁ〜くみんなお揃いって感じですが、そこはトップ娘役。らぶりーにピンクが挿し色でひとりだけ衿が立ってます。エリザベスI世のドレスを思い浮かべていただけると解りやすいかと(^^;)。
アフロっていうのは似合う人と似合わない人が歴然としてまして(^^;)、これが黒だったらただのおかんやな…と思いながら一人に吸い寄せられるように見つめています(…誰とはいえないが…^^;)。
■第10・11場/12・13場
エトワール座のレヴューシーンというのがこの3場。
最初は赤いレース地のドレス。ローウエスト切り替え。裾は前あがり。手には大きな扇を持って銀橋を渡ります。
■12場はスパニッシュのデュエット。オーレリアンとお揃いの黒ラメのフラメンコドレス。胸元を飾るのは金のモール刺繍でしょうか?
今回地毛は茶色に染めてますが、このシーンの鬘(だけは)は黒です。…深く考え込まず(^^;)、すっかり飾りと見ればいいわけですよね?
13場では懐かしい『マンハッタン不夜城』のおとぎばなしのようなお衣装で総踊りです。この衣装は似合う人は大変かわいらしいのですが、似合わない人にはお気の毒…としか言葉がございません(^^;;;;
前列ではかなみちゃんが、後ろの方なら咲花杏ちゃんがお似合いですね(#^.^#)。
■第16・17場
下手高いところから白いケープを羽織って登場。上手スロープでピッピにケープを取っていただき、トト隊長にエスコートされて舞台中央へ。
黒い見慣れた感じのストラップドレス。バストラインにラインストーンの飾り付き。ストラップは背中でクロスしてます。ピッピ、トト隊長の順で一踊りしてから下手でたかこさんと合流。デュエットとなります。シャンパンでジジの最後の誕生日を祝っている途中、ジジの短かった命が燃え尽きます。降りしきる雪の中、「ジジのテーマ」を儚げに口ずさみながら…オーレリアンの腕の中で……。
■第18場
…でもヒロインは死にません。しぶとく(^^;)甦ります。
レモンイエローのストラップレスドレスに水色(?)のシフォン(もどき)ドレスを被せたドレス。胸元の飾りもレモンイエロー。足元はブーツ。鬘は地毛のように見せた半鬘。
坂道ダッシュして、大ゼリ上(?)でポーズ。
■第21場
タカラヅカに甦ったレヴュー星人たち。大階段で真っ白い羽扇に囲まれてハイネック・長袖・被り物付きな上、ご丁寧に背負い羽までしょったダルマ姿でたかこさんとスタンバイ。…つまり出ているところは脚のみ(^^;)。長袖のダルマの時はえっちな靴の方がすてきですね(^^;)、今の靴じゃあつまんない。
でも去年、お芝居だけで過ごしてきた割りにはそこそこ筋肉の付いた、いい脚線美でございます。
■第23場
宝塚らしい白いスリップドレスを久しぶりに着て、デュエットダンスとなります。手袋は指なしで甲まで覆って中指でひっかけたタイプ。レースです。
でも私はどうせなら、指に引っかけるのではなく、手のひらまで覆ってるけど、指はないっていうやつ…『ヴェロニック』で使っていたようなヤツが好みです。
ま、安心して見ていられるお姿ですね。背中まできちんと装飾が入っています。
■第24場
これまた、とっても安心して見ていられる白いマーメードドレス。こういうドレス着せるとほんと、きれいですねぇ……。
…意外に多くて以上9点がショーのお衣装です。