[05.7.15]
宙組公演でもないのに、わざわざ大劇まで足を運んで雪組公演を観て参りました。なんと言ってもちかちゃんの雪組お披露目ですから。東京でチケットなかったらえらいことですし(^^;)。
昨年の特出廻りの時もいい雰囲気で迎えていただいていましたし、実際この公演でもとても気持ちよく踊り・演じていらっしゃるようです。楽しそうでいいのですが、やはりかなみちゃん以上の相手役さんがいないというのは寂しいですね。トップコンビのように固定されたコンビってわけじゃないんだから、別に誰が隣にいてもいいわけですが、比べるのも失礼だけど、どうしても比べちゃいますよね、なんたって長かったし(T_T)。とりあえず早くこの状況に慣れましょう(^^;)>ぢぶん
さて、お話し。
雪組にありがちなヤローどもの話しです(^^;)。『既存勢力への抵抗・ヒロインとの恋・敵対する男の確執』が軸らしいけど…どうみても恋は添え物的存在 (^^;)。主題歌はある人がいらんこと言うので、上手花道に花車が出てきた途端、私は震える肩を押えるのに必死でした(^^;)。
ヤローが中心のお話しなら当然、私のような娘役ファンにはもの足りません。何が物足りないかってあなた!芝居のヒロインに日本物でもないのに2着も有モノを着せるってこと!!初有モノの『しかも立候補ドレス』(『白昼』のレポートをご参照くださいませm(_ _)m)はまだいい。まだ着古されていないもの。可愛らしく着てて、オリジナルより好きかも(^^)。でもね、『おはようメルさんドレス』(『ロマネスク』5着目のドレス)はすでに何回もありモノで登場してて、当然ながら、裾も相当上げていますし(あづきが着た時かしらね^^;)、その相当な上げ方もいまいち美しくない。なんと言っても8年も前のドレスなのがいけません(+_+)。ヒロインに着せるドレスぢゃあないわっ!!ついでに言えば、まーちゃんは寒色系の方がお似合いなので、あまり好きじゃなかったな。
他のドレスもデザインはいいんです。でも、黄色と赤のドレスの生地がいまいち……(+_+)。プロローグの白と、真ん中あたりの若草色のドレスは生地もすてきですけどね。ラストシーンの格子模様のドレスのことはまあ、どうでもいいでしょう(^^;)。パニエは新調のようでした(^^)。各場面ごとにとっかえひっかえってわけじゃあないのは、花總さんだからそうなのであって(星奈さんも楽しかったけど)、普通はこんなものなのかも(^^;)。でもね…時間的に続いた場面でもないのに、マントをはおっているとはいえ、最初の黄色のお衣装で出てきたのは悲しかった(T_T)。
管理人が書いているように、その他の有モノドレス軍団にもおかきの一番下は「花總」と書いてあるものが多数。…まあ、これだけ長くヒロインやってりゃあそれも当然でしょう。たいがい一番いいドレスは花總さんのか星奈さん着用のものだったりして (^^;)その場面の香盤が一番上の人が着てますね(若しくはスタークラス)。この作品のプロローグでは、メルさんのプロローグのドレスをいづるん。メルさんの東京のラストシーンをしなちゃんが着てます(何cm詰めたんだろう…まーちゃんの比ではないと思う^^;)。有モノ軍団の出展としては『ロマネスク』『うたかた』『ゴースト』『マノン』『フィガロ!』etc.…ちなみにポスターでまーちゃんが着ているピンクのドレスはキャリーンの新築披露パーティーのドレスです(^^;)。手にした「英語でポピー♪」が邪魔ですが、胸元にあったシルバーのリボンが取っ払ってあるようです。
…そんなことはどうでもいい(^^;)。お話しのことでしたね(^^;)。
女が描けてない、もしくは演出による深め方が足りないとか、芝居そのものに問題があるとか(^^;)、女不在の話しには色々と理由もあると思いますが、最近の雪組の場合は『描いてくれない』んですよね。…何代か前の花組のようだわ(;_;)。柴田先生の作品では基本的に女は重要です。でも、この手の話しの場合、ヒロインはつまんない場合が多い(^^;;;;『ときめきの花の伝説』もヒロインはつまんなかった。柴田作品にも時々こういうことはあります。で、こういう場合は2番手娘役が面白かったりするんですが、いづるんはまだ手も足も出ませんという印象。もっと頑張って『最上級のいい女』を目指さないと。シモーンとかサラとか、宙組であかり先輩(^^;)がやっていたような『いい女』ができればいいと思うんですよ。東京は楽しみにしていますよー。
まーちゃんはいつもながらしっかりやっているんですよ。ただ、ヒロイン像がつまんないだけです。
気に入らないのは男達の所業(^^;)。
ラストシーンは卑怯者以外の何ものでもないカールハインツさまですが、私は一番好きです(^^;)。大抵、2番手さんの役どころが一番おいしいに決まっている(^^;)。
「責任を取る」のはいい。宝塚の主人公に立場の違う友情を感じた敵役2番手の行動パターンとしては定石です。だから自分がやったことに決着を付けに行ったこと自体は卑怯ではありません。でもね、その場合、たいてい主人公の名前を呼ばなかったですか?背後から名前を呼んで、呼ばれた方もそれが自分の運命と受け入れる。それなのに、どうして背後からしかも袖から撃つのっ!!どうして最後に卑怯者呼ばわりされなきゃいけないのっ!!(…そう呼んでいるのはこのサイトだけかしらん(^^;)?)
「闘えっ!倒れた方が銀の狼だ(だったかなー(^^;)?)」ってレイも宣戦布告して負けてあげたんじゃない(;_;)。
それにしても、コモ湖の近くの「英語でポピー♪」畑。どうして知らないはずのカールハインツさまが迷わず行けたのかは謎。おちゃらけ新聞記者(デスクらしいが)エルコレが漏洩源か?
もっと気に入らないのはロレンツォです。告白するのはいい。でも順番が逆じゃあないのっ?若しくは地下活動のことは女には言わないものではないのっっ??それが宝塚の男じゃあなかったのっっっ???どのくらいやせ我慢ができるかで宝塚の男役のおいしさって変わってくるものではないかしら(^^;)???
とにかく、微笑ましいラブシーンの後で、レジスタンス活動の再開を告白するのがどうにも嫌なんですね、私は。そして告白しちゃったら、「もう君には隠すこともない」っていうその短絡思考もどうかと思うんですよ(^^;)。
それよりもあなた!女をあまり信用するものではないわ。計画は女にバレたところから漏れるものなのに。…この作品の場合、計画なんて特になかったから漏れなかったんですが。レオンを見なさい。女に感づかれてあんなことに…(;_;)。
…まあ…アンハッピーなラストシーンの作品だから、どこかで女を幸せにしてあげないといけなかったんでしょうけど。「あなたを卑怯者にしたくありません」な〜んて20代そこそこの女が言う台詞じゃあないわ。どんなに老成したヒロインなのよ(+_+)。普通、自分勝手でわがままで毒にも薬にもならない女がヒロインだと思うんだけど(^^;)。
ジャンバティスタはどーでもいいです(^^;)。単にラブシーン担当(^^;;;;
もっとエンマが書き込まれてたら印象も違ったかなぁ。ジャンバティスタと別れてから今までのどっかでバレッティ侯爵となんかあったとかないわけ?急にカジノのマダムやってるのが気に入らないわぁ。そこのオーナーと何にもないわけないじゃないねぇ、イタリア人なんだし(…偏見?)。そんな雰囲気があればサイドストーリーも楽しめたのになぁ…。それに、イタリア男を絵にしたような(^^;)ジャンバティスタですから、彼にだってこの10年の間に結婚はしていなくても、女の10人や20人(…そんなに?)いたっておかしくないと思うんだけどそういう雰囲気もないんだよねぇ……。はい。私はラテン民族に『純愛』は存在しないという偏見を持っています(^^;)。
隣のサルディーニャ(ずいぶん遠い隣ですね^^;)でどんな商売をしていたのかもとても疑問。ちかちゃん本人は商社みたく手広く色んなものを扱っていたようなことをおっしゃっていましたが、あの島で?宝石??遺跡とビーチリゾート以外に何があるんだろう…???まあ、この時代は王国だ。なんと言ってもイタリア王国初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の時代だ。何かしら仕事はあるんでしょうよ(^^;)。
と言ったところで、東上までの期間もみじんこな昨今。脚本や演出の変更があるわけもないので、このまま、卑怯な男達の所業と、ミラノで妙にラテンな春の祭りとちかちゃんの似合わない水色のターバン姿(;_;)に耐え続けるしかないのでしょう。
次回花組公演は、この作品で何度も出てくる「隣のサルディーニャ」よりもイタリア本土に断然近い(^^;)、シチリアの話しのようです。時代はこの時代から2年後のイタリア統一運動も佳境な1860年。演出はこだわりの景子先生。どんな話しになるかそちらも楽しみですね。
イタリア統一前夜と言えば、『シトラス』のワンシーンにそんな美しいシーンがありました。あれを芝居にして欲しいとどれだけ懇願したことか……。それももう遠〜〜〜〜〜い昔の話し……。
いつぞやの宙組公演で、「緞帳が10cm上がった途端に石田作品」と言い放った友人がおりますが、こん回のショーも当然そんな感じ。石田作品のプロローグの全員に無意味にも安っぽい新調衣装も嫌い。あんな衣装があんなにあってもこの後どれだけ使えるというのよ。
すてきなシーンがあるわけでもなく、例によって艶っぽいシーンの後は意味不明なオチがあるし。どうしてあのまま終われなかったのかしら…。
フィナーレはデュエットの後に男役の総踊り。デュエットからパレードに繋がないなんて宙組では決してあり得ないことです。いや〜〜〜びっくり(^^;)。
…これを『銀の狼』とともに、全国に持って回るというのはどうなのかしらねぇ。『銀の狼』は好きな作品ですが、暗いでしょ(^^;)。ファンじゃない客を呼べる作品と言えるのだろうか…???しかもキャストが沢山必要なのに、全ツなんぞで人は足りるのだろうか???それとも脚本に相当な変更があるのだろうか????